最近、Illustrator Betaに追加されたMCP機能を試しています。
最初は、「AIがIllustratorを操作できるらしい。」そんな軽い興味から始まりました。
思っていたより、できることは少なかった。
最初に試したのは、「丸を描いて。」という、とても簡単な指示です。
ところが結果は少し意外でした。
新しい図形を直接描くことはできず、SVGを生成してIllustratorで開くという方法になりました。
色の変更や拡大・縮小、既存オブジェクトの編集は問題なくできるものの、
「これだけなら、まだ実務では使わないかな。」
そんな印象でした。
発想を変えてみた。
そこで少し考え方を変えてみました。
「Illustratorでデザインを作らせる」のではなく、
「画像をIllustratorデータに戻せないだろうか。」
そう考えたんです。
試したのは、ただのグラフ画像。
用意したのは、以前作った棒グラフの画像です。
そしてCodexにお願いしたのは、たった一文。
これを幅60×高さ50mmのイラレデータにして。
テキストの最低サイズは5pt。
それだけでした。
思っていた結果と違った。
正直、背景画像を貼り付けるだけだと思っていました。
ところが出来上がったのは、編集できるIllustratorデータでした。
棒グラフはオブジェクトとして作られ、タイトルや項目名、数値もテキストとして配置されています。
もちろん100%同じではありません。
文字間や余白など、細かな調整は必要です。
それでも、ゼロから作り直すことを考えれば、かなり完成度の高い状態でした。

ここに価値を感じました。
今回驚いたのは、AIがデザインを作ったことではありません。
画像を、編集できるIllustratorデータへ戻したこと。
広告デザインの仕事では、「画像しか残っていない。」というケースは意外と多くあります。
PowerPointやPDF、スクリーンショットしか残っていない資料も珍しくありません。
それらをIllustratorで編集できる状態に戻せるなら、作業時間はかなり短縮できそうです。
おそらくIllustratorには、もともとグラフ作成機能があります。そのため、画像から数値や項目名を読み取れれば、比較的正確に再構成しやすいのだと思います。
また、テキストの入力や配置も問題なく行えたため、グラフ画像のベクター化はかなり実務で使えそうな印象でした。
AIは完成品より、下準備が得意なのかもしれない。
今回の実験で感じたのは、AIは完成品を100点に仕上げるより、人が作業を始めやすい80〜90点の状態を作るのが得意なのかもしれない、ということです。
そこから最後の文字組みや余白の調整は、デザイナーが数分で仕上げた方が早い。
この役割分担は、これからの制作ではかなり相性が良さそうです。
今回の実験結果
できたこと
- 画像から棒グラフを再構成
- 編集可能なIllustratorデータを生成
- タイトル・項目名・数値をテキスト化
- 指定サイズ(60×50mm)でレイアウト
- 最低文字サイズ5ptを考慮した配置
想像以上に精度が高く使える。
デザインを統一して複数のグラフを作れるか?というのをこれから試していきたいと思います。
まとめ
Illustrator MCPを試し始めたときは、「AIがIllustratorを動かせる。」ということばかり気になっていました。
でも実際に仕事で試してみると、面白かったのはそこではありませんでした。
画像を、編集できるIllustratorデータへ戻す。
この使い方は、思っていた以上に実務向きでした。
次は、生成AIで作ったポスターを、どこまで編集できるIllustratorデータへ戻せるのか試してみようと思います。
MCPを使うと、AIはIllustratorを操作できる

今回の実験では、Codexが画像を解析し、「Illustratorデータにして」という指示をもとに作業を行いました。
その橋渡しをしているのがMCP(Model Context Protocol)です。
MCPを使うことで、AIはIllustratorと連携し、オブジェクトの作成や文字の配置などを実行できます。
今回は、グラフ画像を解析し、棒グラフはオブジェクトとして、タイトルや項目名、数値はテキストとして再構成されました。
AIだけではなく、MCPを通してIllustratorとつながることで、編集できるIllustratorデータが作られています。

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